FUTBOL MUNDIAL #570 フェリペ

●特集4：フェリペ
ブラジルのフラメンゴに所属するフェリペのプロフィールとテクニックを徹底分析。

エンターテイメントの要素を多く持つブラジルサッカー
世界王者にも輝いた事のあるフラメンゴにはフットサル出身のテクニシャンがいます

felipe
「フットサルのおかげで俊敏な動きが出来るようになりましたね。子供の頃から午前中は芝のピッチで練習して夜はフットサルをしていました。だから野外でのプレーにも違和感無く溶け込めたのでしょうね。」

現在フラメンゴでプレーするフェリッピ
プロとしての第一歩は子供の頃から馴染みの深いバスコダガマでスタートさせました

felipe
「私の父がバスコのサポーターでした。子供の頃からバスコの試合を見て育ったので、バスコでプレーするのは当然の事でしたね。とにかくサッカーさえプレーする事が出来ればどこでだって満足です」

バスコでの５シーズンの間に２度のブラジル全国選手権優勝とコパリベルタドーレスの優勝に貢献
その後アトレチコミネイロとトルコのガラタサライでプレーし、昨年バスコのライバルフラメンゴに移籍しました

ここ数シーズン不振に陥っているフラメンゴ
ブラジルきっての名門も昨シーズンは全国選手権８位
今シーズンは２試合を残して降格ラインまで２ポイントという状態にまで落ち込んでしまいました

フラメンゴに移籍した事でバスコファンから集中攻撃を浴びたフェリッピ
彼の父親と弟もそれには心を痛めました
フラメンゴのファンも彼の移籍には驚きました

felipe
「大きな挑戦でした。ただ私は自分が何処でプレーしようと常に最善を尽くして戦う選手だと言う事を知ってもらいたかったんです。フラメンゴからのオファーは魅力的でした。だから私は挑戦してみようと思ったんです。ご存知の通りフラメンゴは輝かしい歴史を誇る名門クラブです。ファンも沢山います。私もその仲間に入れて貰いたいと思うようになりました。ありがたい事に全てはいい方向へと向かっています」

クラブの成績は良くありません
数少ない明るい話題がフェリッピの存在です

彼の繰り出すパスはファンを魅了します
魔法のようなボール捌きはマスコミの間でも話題になりました

tadeu
「フェリッピはファンを驚愕させるようなプレーを良く見せます。ガリンシャがやっていたようなトリックにも似ていますね。数週間前のフラメンゴとフルミネンセのダービーで、これまで見たことも無いようなトリックを彼は見せました。丁度私はその試合を取材していたのですが言葉を失いました。あのプレーは口では上手く説明できません。あんなプレーは初めてみました」

５８年と６２年のワールドカップでブラジルを優勝へと導いた選手の１人ガリンシャ
史上最高のドリブラー、悪魔の小鳥と呼ばれた選手です

felipe
「ガリンシャのような偉大な選手と比較されて光栄です。でも私と彼とはタイプが違うと思います。性格も違いますしね。技術的には彼の方が断然上です。多くの人がペレに次ぐ選手と絶賛する程の存在です。本当に凄い選手でした。彼のプレーを実際に見たことはありませんが、私のプレーがガリンシャを彷彿とさせるなんてこんな嬉しい事はありません」

ガリンシャと異なるのは代表レベルでは中々チャンスが与えられない事
今年のコパアメリカでの２試合を含み、ここまで８試合に出場しただけです

mario zagallo
「フラメンゴではフェリッピはトップで使われる事が多いですね。でもクリエイティブなプレーでゴールを演出する事も認められています。ただ代表チームの中ではミッドフィルダーとしてのポジションの方が彼には適していると思います。そしてプレーメーカーとして前線の選手にチャンスを供給する方がより彼らしさを発揮できるはずです」

今月末にはフラメンゴとの契約が切れます
もう一度ヨーロッパでプレーしたいというフェリッピ
コパアメリカに出場した事はスカウトの目に触れる機会を増やしたという点で大きなプラスになったはずです

felipe
「私にチャンスを与えてくれるクラブでこれからもプレーしていきたいと思っています。ヨーロッパのクラブも大歓迎です。選手として成長出来ますからね。私はただサッカーをプレーしていたいのです
どんな環境にだって溶け込んで、自分の能力を最大限に発揮する自信はありますよ」

http://www.flamengo.com.br/profissional.asp#

http://www.brazil.ne.jp/contents/futebol/futebol000_2004033161.htm

FUTBOL MUNDIAL #570の特集１と３
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20041222

フェリップは左ＳＢで１９９８年のブラジルベストイレブンに選ばれた
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20041225