FUTBOL MUNDIAL #581●特集4:バーレーン代表

●特集4:バーレーン代表
アジアカップ4位の好成績をの残し、W杯初出場を目指すバーレーン代表を特集。

バーレーン王国
1971年にイギリスから独立した中東の小国です
原油産出量も湾岸諸国の中では多い方ではありません
近年の考古学調査では5千年前、この地にビルヌン?という文明が栄えていた事も分かりました
現在の人口は65万人、その4割が移民労働者です
スンニ派が多数を占めるアラブ諸国と異なり、国民の3分の2がシーア派



面積は僅か710平方キロメートル
サウジアラビアの東岸に浮かぶ33の島々から成ります



近隣諸国との共通点はサッカーへの情熱です
サッカーの代表チームは近年急成長
2001年にはワールドカップアジア最終予選に初めて駒を進めました
昨年のアジアカップは準決勝に進出、優勝した日本に敗れました


代表のスレチコ・ユリチッチ監督です



srecko juricic
「成功した事でチームに自信が生まれました。ただ期待も高まっていますから、プレッシャーが大きくなりました。周囲の期待は我々が立ち向かわなければならない現実の厳しさを反映していません。私としては選手の足を地に着けさせた上で自信を持たせたいと思っています。選手に何が出来るかを現実的に把握しなければなりません」




ユリチッチ監督が言うように前途には厳しい現実が待ち受けます
バーレーンの国内リーグは1957年、中東諸国に先駆けてイギリスとイランの移民によって設立されました
しかし50年が経とうとする今も、5千人の選手は全員アマチュア



芝のピッチのあるスタジアムを持つのは2チームだけです
殆どのチームは土のグラウンドで練習し、入場無料にも関わらず、観客の姿はまばらです



昨年アジアチャンピオンズリーグに出場するはずだったクラブは、財政難で出場を取り止めました



U−17代表監督のアルクワイティです
30年近くバーレーンのサッカーを見つめてきた45歳のアルクワイティ監督
代表でプレーした後、92年に現役を退き、それ以来クラブと代表チームで選手を指導して来ました




abdulhamid al-kuwaiti
「クラブレベルで変化があったのが確かですが、ごく僅かです。バーレーンの選手と指導者のレベルを上げるには十分ではありません。周辺諸国を見るとバーレーンのサッカーがいかに遅れているか思い知らされます。特に設備がまだまだお粗末です。これはサッカーに限らず、バーレーンのスポーツ全般に言える事ですがね」




FIFAはゴールプロジェクトを通じてバーレーンを支援
2003年5月にサッカー協会の事務所と選手と指導者の為のトレーニングセンターを建設しました
これらの成果が現れるのはしばらく先の事です




abdulhamid al-kuwaiti
バーレーンサッカー協会は昨年組織的なコーチングプログラムを立ち上げました。その結果今では様々なカテゴリーに専任コーチが就くようになっています。ゆくゆくはより多くの若い才能を発掘出来ると思います」




設備に恵まれない中での快進撃に脚光が当たったバーレーン代表
アジアカップ4位の好成績で選手の未来も開かれました
ハメド・アドナンら代表の14選手が、カタールとUAEのオファーを受けプロとしてプレーしています




mohamed adnan
「今は元フランス代表のルブーフやデサイー、元オランダ代表のデブール兄弟らと一緒にプレーしています。経験豊かな素晴らしい選手から沢山学ばせて貰っている所です。バーレーンのクラブに目を向ければ嫌でもレベルの低さに気がつきます。若手を育てる環境が整っていません。どんなに才能に恵まれた選手でも、国内に居ては技術を磨く事が出来ないのです」




シリア、タジキスタン、キリギスタンを抑え、ワールドカップ1次予選をトップで通過したバーレーン
最終予選では日本、イラン、北朝鮮と同じ組に入りました
4カ国の内ワールドカップ出場経験が無いのはバーレーンだけです
海外で活躍する選手が増えたことで新たな問題も生まれました。




mohamed adnan
「以前は長い時間一緒に過ごしていたのでチームが纏まっていました。最近は海外でプレーする選手が増えた為全体で練習する時間が取れません。試合の2、3日前に合流しても練習時間は限られます。それがチームワークに影響しています」




2月上旬バーレーン代表はワールドカップ最終予選に備えて首都マナマに集まりました
初戦の相手はイラン、クロアチア人のブランコ・イバンコビッチ監督はバーレーンを警戒しています




branko ivankovic
「経験が浅いにも関わらずバーレーンは良く訓練され、自信に溢れています。アジアカップ準決勝で日本に敗れたのは運がありませんでしたが、今のバーレーンはこれまでで最強のチームです」




ワールドカップ予選初出場は1978年でした
しかし5回続けて予選敗退。本戦出場は悲願です。
しかしグループBはアジアカップ4強の3つが集まる激戦区

自動的に本戦出場権が与えられるのは上位2カ国です
3位になっても2度のプレーオフに勝てば出場出来ますが、しかしそれはドイツへの長い道のりです


イランに対しては分のいいバーレーン
前回のワールドカップ予選は3対1で勝っています
その結果イランは2002年ワールドカップ出場を逃したのです



イランには昨年のアジアカップで雪辱されました。3位決定戦でバーレーンは2対4で敗れたのです。
今回の対戦も激戦です



前半は互角の展開、バーレーンのゴールはオフサイドで認められません
結局どちらも得点を挙げられず。試合はスコアレスドロー
バーレーンはホームで痛い引き分けになりました




srecko juricic
「実力的には我々のグループではイランと日本が一枚上です。バーレーンは3番手でしょう。それでも2カ国のどちらかを抑えて出場権を得る事は可能です。少しの幸運に恵まれ力を出し切れれば決して不可能ではありません」




次の2試合は北朝鮮、日本とのアウェーゲーム
バーレーンのワールドカップへの長い道のりは始まったばかりです






DF サイド・モハメド  Sayed Mohamed Adnan Mahfoodh    1983.02.05 193cm 73kg
http://www.jfa.or.jp/CGI/top/top.cgi?key=pick&0=2669&lf=&yymm=200503





バーレーンサッカー協会
http://www.bahrainfootball.org/html/




Al Khour
多分これが所属クラブ
Al Said Mohd Adnan " Bahrain "
http://www.qatarfootball.com/en/docs.php?pid=6





Jスポーツ
http://www.jsports.co.jp/program/info/6530.html