FUTBOL MUNDIAL #611●特集1:ウクライナ代表

●特集1:ウクライナ代表
W杯初出場を決めたウクライナ代表をクローズアップ。

ユーリクズネツォフ?の作品、ザ・レジェンド
第2次世界対戦の最中、ナチスドイツのチームから勝利をあげた為に処刑されたとされるキエフの選手達を称えた記念碑です
死の試合と称されましたが直接的な死者は出ていません
ソビエトプロパガンダの為の作り話という説もあります



ウクライナ歴史学者ウラディミール・マイフスキーです




vladimir mayevsky
「この時行われた一連のゲームが死の試合と呼ばれているのは、試合に参加したメンバー達が結果的に命を落としたからなんですよ。当時選手達は他の沢山のウクライナ人同様、強制収容所に入れられていました。収容所の中で多くの人達が占領軍によって手当たり次第に処刑されたんです」




それから60年以上を経てウクライナサッカー界にヒーローが誕生しました
今年9月ウクライナ代表はヨーロッパ勢としては一番乗りで2006年のワールドカップ予選を突破しました
これまで2度プレーオフで涙を呑みましたが遂に訪れた歓喜の瞬間です




andriy shevchenko
ウクライナサッカー、国全体は勿論、僕自身の成長にとっても大きいですよ。ワールドカップ本大会に出られるだけのチームを作るのがどれだけ大変か選手として良く分かっていますからねぇ。それを成し遂げた僕らの事を誇りに思って欲しいんです。僕らは若いチームですし今後も努力し続けなければいけません。でも潜在能力はあると思いますよ」




2004年11月の大統領選挙は話題になりました
選挙での不正を訴える野党側の抗議運動、オレンジ革命により投票はやり直し
再投票でビクトール・ユーシチェンコ(Viktor Andriiovich Yuschenko)が勝利を収め、13年間続いたロシア寄りの政権は倒れました
今年9月には汚職疑惑に伴い内閣が総辞職する等課題もありますが、それでも人々は国家が正しい方向に向いていると感じています



詩人でミュージシャンのアナトリー・マトビチャクです




anatoliy matviychuk
「革命で混乱していると文化や芸術スポーツ等の重要性は薄れると歴史学者達は言いますが、ここでは逆のことが起きています。人々の精神や物の考え方に変化が出ているんです。内面の束縛から解放された様に思いますねぇ。通りを歩く人やサッカー選手、スタジアムに居るサポーター、誰の表情を見てもそれが表れています。自由の精神が幸せを生み私達に自信をもたらしているんです」




ウクライナの政治指導者もサッカーの力には注目しています
学生にとってサッカーの授業は教育課程での必須科目です
FIFAとウクライナの教育科学省の協力を受け、サッカー協会のグレゴリー・スルキス(grigoriy surkis)会長が2001年に導入した方針です



さらに政府は旧ソビエト時代に盛んだったレザーボールトーナメントを復活させました




grigoriy surkis
「これらの新しいプロジェクトの結果、300万人から350万人の少年少女が定期的にサッカーをする様になっています。技術を磨き、フィジカル面やメンタル面を高める事が出来るんです。その中で才能のある選手にはより専門的な指導を勧めています」




代表チームを成功に導いたのは過去にバロンドールも受賞したオレグ・ブロヒンです
国会議員でもあるブロヒンは議員は副業を持つ事を禁じられているという理由で一旦は監督を辞任しましたが、裁判の結果兼任が認められ今年3月監督に復帰し、ドイツに連れて行くという公約を果たしたのです




oleg blokhin
「まず選手達やチームに自信を持ち、信頼しなければ何も成し遂げられません。次に高い目標を掲げないなら監督をする意味なんて無いんです。クラブでも代表でもそれは同じ事。私達が入ったグループ2は死のグループといわれていて、潰しあいの展開になると確信していました。だからチャンスはあると思っていたんです」




今年9月ワールドカップ予選トルコとのホームゲームが行われましたが、ウクライナは4日前にワールドカップ出場を決めていた為、サポーターもリラックルムードです
前の試合ではグルジアに追いつかれ引き分けましたが、トルコもデンマークと引き分け、予選を突破したのです




andriy voronin
「あの時の気持ちはとても言葉では表せません。グルジアの空港を出発する15分前にデンマークが追いついたのを知ったんです。本当に信じられなくて言葉も出ませんでした。ワールドカップ出場は子供の頃からの夢でしたし、サッカー選手なら誰でも憧れるものですからねぇ」




ウクライナはトルコ戦では主力を温存しました
アンドレイ・シェフチェンコは子供の洗礼に立ち会う為、ミランに戻っており彼が自家用ジェットで会場入りしたのはキックオフの一時間前でした



トルコはこのゲームに1対0で勝利を収め、ヨーロッパ王者のギリシャを抑えてグループ2位をキープ
ただ試合消化数はギリシャの方が一つ少ない状態です
シェフチェンコを除けばウクライナには有名な選手は殆どいません
ただドイツで結果を出せば色々な事が変わってくるでしょう
予選の最終戦は今年10月に行われるホームでのアルバニア
ボスは既に先を見ています




oleg blokhin
「この2年間の包括的な評価を下す必要があります。そうすれば自分達の現状が把握出来ますし、長所と短所も分かりますからねぇ。抽選会でどんな相手と一緒になってもグループリーグ突破が目標です。それがクリア出来たらまた新しい目標をたてますよ」




オレンジ革命の次はワールドカップ初出場
ウクライナにとって2005年は大きな節目となりました




本大会出場を決めながらFIFAランキングでは3ランクダウンのウクライナ
ただ1月には57位だった事を思えば最も上昇したチームの一つです


イングランドを下した北アイルランドは15ランクアップで101位と2002年11月以来の最高位


この他ワールドカップ予選で2連勝のスウェーデンが9年ぶりにトップテン入りしています






アンドレイ・シェフチェンコ
オフィシャル
http://www.sheva7.com/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%95%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B3






oleg blokhin
リーグ成績
http://soccer-europe.com/Biographies/Blokhin.html
代表成績
http://www.rsssf.com/miscellaneous/blokhin-intl.html





Grigoriy Surkis
Grigoriy Surkis (co-opted member)
Nationality: Ukrainian
Date of birth: 4 September 1949
Mother tongue: Ukrainian
Profession: Lawyer
Function in football: UEFA, Executive Committee co-opted member (since 2004)


http://www.uefa.com/uefa/aboutuefa/ExecutiveCommitee/exco=76921.html


http://www.geocities.jp/hmichitaka/sokuho1313ua.pdf
http://ukraine-today.com/recreation/golf/issu1.html







Jスポーツ
http://www.jsports.co.jp/program/info/8855.html