週刊サッカー・ナビ!#137 イラクのサッカー事情

FALLUJAH, IRAQ
テロの脅威に日常生活が脅かされているイラクファルージャ
しかしこの様な状況の中でもサッカーをしたいと思っている人達がいます
ファルージャの住民達はアメリカ軍の攻撃により荒廃した町の再建に取り組みます
そしてサッカー選手達は練習と試合を行う施設を求めています
サッカーの環境作りは、フセイン政権が崩壊した2003年から続けられていますが、中々上手く行きません


ファルージャサッカー場は荒れて使えないか、病院か墓地になっています
この為練習は整備されていないピッチで行われ
試合は町に唯一残ったクラブ、アルスムドの施設を使います
それでも選手達の情熱は衰えません




JALAL ABOUD
MANAGER AL-SUMOUD FOOTBALL CLUB
ファルージャにはまだ多くの困難が残っていますが、町のチームもイラク代表チームもプレーを再開しています。そして既に二つの大会が始まっています」



荒廃と経済的な困難の中で再出発を果たしたアルスムド



JALAL ABOUD
「チームには支援が必要です。特に施設を整える為の支援が求められています。ファルージャには唯一アルスムドと言うクラブが残りました。私達はこのクラブのピッチを使いたいと思っています。ここは運良くアメリカ軍や政府に没収されずに済みました。まだ色々な問題はありますがとりあえずチームは出来ました」




常にテロに巻き込まれる中で試合を行うのは大変です
フセイン政権の崩壊後もイラクでは多くの人々がテロや戦闘の犠牲になっています
こういった状況の中でも、選手達はサッカーを続ける決心をしています




TAREG HAMAD
「ここで何が起きても僕達はスポーツを辞めませんでした。この町の人達はスポーツに対する関心がとても高いんです。この先僕達の大好きなサッカーが出来なくなる様な事件が起きない事を心から願っていますよ」




イラクの治安は安定していない為、道具やスタジアムを求めるスポーツ選手の切実な声は政府には届きません
このサッカーのピッチでさえも治安維持の為にイラク警察に没収される恐れがあります




COLONEL MARK JAMES
「治安は明らかに良くなっていると思います。今後子供達が集まってサッカーが出来る様な場所を作れたらいいですね。ファルージャではサッカーが非常に重要な物だと言う事は理解しています。ですから地元当局や多国籍軍と協力してより多くの人がスポーツに参加出来る様に可能な限り努力していきたいですね」




ファルージャのサッカー選手が望んでいるのは、治安の安定と社会基盤の整備です
環境が良くなれば自由にサッカーが出来るはずです