FUTBOL MUNDIAL #599●特集1:イラン代表
●特集1:イラン代表
3度目のＷ杯出場を決めたイラン代表のスペシャルレポート。
イランイスラム共和国
ご覧の様な光景や音楽、人々の表情は昔から変わらずにある物とは違います
７９年のイスラム革命によってイランは大きく変わりました
音楽は禁止され、公の場で喜びを表す事も出来なくなりました
こういうお店が出来たのも、９０年代の終わりごろになってから
ただ変わり始めてはいます。若い世代はより大きな自由を求めているのです
ワールドカップ出場を決めた９８年には、人々は国内のいたる所で喜びを爆発させました
その４年後のアジア初のワールドカップでは本大会出場を逃しましたが、２００５年６月サッカーを愛するイランの人々は、歓喜の瞬間まであと一歩と迫っていました
イランでは政治的指導者に影響を与え、改革を進める手段としてサッカーが利用されます
９７年５月の大統領選挙では、若者や全人口の半分以上を占める女性からの支持を受けたモハンマド・ハタミ氏が当選しました
９８年のワールドカップ以降、女性に対する制約は緩和されてはいますが、それでも最近までサッカー観戦は禁止されていました
khadijeh sepanji
「当たり前ですけど代表メンバーは全員母親のお腹から産まれています。ですからワールドカップを目指している選手達にはここまで育ててくれた母親がいるのです。母親には息子がピッチで頑張っている姿を見る権利がある。それを奪うべきではありません」
ハディージェ・セパンジはイランサッカー連盟の副会長です。バレーボールの代表選手だった彼女は、女性のスポーツ参加に尽力しています
フットサルだけでなく、女子サッカーの導入に加え、スタジアム観戦も許可して欲しいと働きかけていました
そして今年６月連盟は重い腰を上げ一部の女性ファンとフットサルの選手に、アザディスタジアムでの試合観戦を特別に許可したのです
イランにとってはワールドカップ出場がかかった重要なゲーム
これまでは憧れの選手を一目見るだけでも大変でした。時には少年に変装してスタジアムに入った女性も居た様です
今回は堂々と入場出来ます。ただ男性客よりも先に入場する為に、キックオフの６時間も前に来る様に指示されました
それでもそんな事は何の負担でも無いと話します
parisa ghahremani
「私にとってずっと夢見ていた事なんです。スタジアムでサッカーを見る事が出来るなんてこの国では特別ですからね。この地域に暮らす女性達からすればこれまで叶うはずの無い夢でした」
parisa ghafari
「この国は文化的な改革を成し遂げる必要があるんだとおもいます。今回私達がここに来る事に否定的な男性もいました。けれど教育を通してそういう人達のメンタリティーを変えて行けば、女性も普通にスタジアムに来られる様になるはずです」
５時間後に男性のファンも加わり、北朝鮮とのゲームが始まります
大事な一戦ですが集まったのは僅か２万５千人。アザディスタジアムにしては珍しく少人数です
３月の日本戦で観客が起こした騒動を受けて、ＦＩＦＡが観客の数を制限したからです
序盤から攻勢をかけるホームのイランですが、守りを固める北朝鮮を中々崩せません
それでも前半のロスタイムにイランは先制します
セリエＡでプレーするディフェンダーのラハマン・レザエイ（REZAEI Rahman）が代表初ゴールを挙げました
後半に入っても攻め続けますがチャンスを活かせず、チーム得点王のアリ・ダエイも決められません
結局１対０でしたが勝ったイランはグループＢのトップに立ちました
北朝鮮は４連敗。本大会出場は絶望的です
三度目のワールドカップ出場まであと１ポイントに迫ったイラン。次はバーレーンとの対戦です
時期を同じくして、２６年間で９度目の大統領選挙も大詰め
１５歳から選挙権があり、人口の６０％が３０歳以下のイラン
８人の候補者達がサッカーに特別な関心を抱くのは尤もです
サッカーはワールドカップ出場までカウントダウン
そして選挙によりさらなる改革も期待出来るとあって、テヘランはお祭りムードです
バーレーンとの試合当日、スタジアムのメインゲート前は朝から大賑わい
史上初めてチケットは試合の数日前に完売しました
それでも前日の夜から泊り込む人もいました
イランサポーター
「昨日の夜からテントに泊り込んでいますよ。チケットは無いんですけど何とか手に入れて勝利を見届けますよ」
子供のイランサポーター
「代表チームが大好きなのでテヘランまで来ました。バーレーンに勝ってイランの本大会出場をお父さんと一緒に祝いたいと思っています。今夜必ず決めてくれると信じています」
歓喜の瞬間に備えリハーサルに余念の無い人達
引き分け以上ならワールドカップ出場が決まります
バーレーンには４年前、マナマで敗れサウジアラビアに出場権を奪われたという苦い思い出がありました
mehdi mahadavikia
「バーレーンに負けて、２００２年のワールドカップ出場を逃したのはキャリアの中でも最悪の思い出です。でも今回は運命は我々の手の中にあります。テヘランでサポーターの後押しを受けて戦えます。是非勝って本大会出場を果たしたいです。サポーターも選手も願いは同じです」
踊り出さずにはいられないサポーター達。以前は敬遠された歌も歌える様になりました
座ったままの人はあまりいません。身体を動かすのが当たり前になっているのです
この機会を利用してある人物が招待されました
７８年のワールドカップでイランの代表監督を務めたヘシメッド・モハジェラミ？です
２６年の亡命生活の後イランの好スタートを目の当たりにします
開始２分モハマド・ノセラティ（NOSRATI Mohammad ）の惜しいヘッドでした
その後もチャンスを作り続けるイラン、しかしバーレーンの堅守の前に無得点でハーフタイムを迎えます
初めてアザディスタジアムを訪れたハタミ大統領もこの表情
後半開始直後、フリーキックからモハマド・ノセラティがヘディングシュート
代表３ゴール目は値千金の一発となりました
イランはさらにリードを広げようと攻勢をかけます
ハンブルガーに所属するメハディ・マハダビキア（MAHDAVIKIA Mehdi）
残り時間が少なくなり、７万人のファンは思い思いに喜びを表現し始めました
試合は終わりました。１対０、イランは２００６年のワールドカップ予選を突破しました
１００人程の女性達もその瞬間を見届けました
これを切っ掛けに今後もスタジアム観戦が出来る様になる事を期待しています
女性イランサポーター
「今度はリーグ戦にも行って見たいですね。ペルセポリスのファンなので彼らのゲームを見てみたいんです。初めて生で見た代表チームの試合でワールドカップ出場が決まるなんて最高です」
ただ大統領選挙では保守派のマフード・アフマディネジャド氏が当選した為、女性のスタジアム観戦がこれからも許されるかは分かりません
ただ代表チームは前進を続けます
イランは変化し続けるでしょう
メフディ・マハダヴィキア (7) MAHDAVIKIA Mehdi
「得点王バルバレス」をスーパーアシストで支えた名MF。2002/2003年度は、リーガ最多アシストを記録。
CK/FKが得意で、正確なパスにも定評がある。1対1に非常に強く、すばやいドリブルから一気にクロスに繋げ、技術とスピードで敵DFを翻弄する。
氏名: メフディ・マハダヴィキア
誕生日: 1977年7月24日
国籍: イラン
契約: 1999年7月1日
ブンデスリーガ出場試合: 165
リーグ通算ゴール数: 22
代表国際試合(キャップ): 76
背番号: 7
ポジション: フォワード／ミッドフィールダー
家族及び続柄: 既婚
身長: 172 cm
体重: 75キロ
http://www.hsv.de/index.php?id=11197
Rezaei
Rahman
Nazionalita iraniana
Nato a Teheran (Iran) il 20 Febbraio 1975
Altezza: 184 cm
Peso Forma: 80 kg
Ruolo: Difensore
Numero di Maglia: 2
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Stagione Squadra Cat Presenze Goal
2001-02 Perugia A 25 2
2002-03 Perugia A 13 3
2003-04 Messina B 37 2
http://www.mondomessina.it/squadra/scheda.asp?id=9
イランｖｓ北朝鮮
http://www.teammelli.com/Games/433-IRN-NKO.htm
イランｖｓバーレーン
http://www.teammelli.com/Games/434-IRN-BAH.htm
FUTBOL MUNDIAL #598●特集3：アサディ・スタジアム
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050701
FUTBOL MUNDIAL #583●特集2：アリ・カミリ
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050406
FUTBOL MUNDIAL #576●特集3：アリ・ダエイ
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050215
