FUTBOL MUNDIAL #718●特集2:世界サッカー年鑑

●特集2:世界サッカー年鑑 *1
世界のサッカーを網羅した本のライターを直撃。

2007年も世界各地で様々な大会が開かれています
女子ワールドカップ、U−19とU−17のワールドカップコパアメリカ、コパリベルタドーレス、そしてアジアカップ
まだまだあります



3年前からアルマナック・オブ・ワールド・フットボール(The Almanack of World Football)を手掛けているのがガイ・オリヴァー
世界のサッカーを幅広く掘り下げて網羅した年鑑を作ろうとしています



guy oliver
「この年鑑は3つのパートに分かれていて、最初がFIFAやFIFAが主催しているトーナメントの章。次がFIFAの加盟国を紹介する章で、主要な国には余分にページを割いてありますが、どんな国でも最低2ページの記述があります。各国の1年間を統計的に振り返って纏めているんです。最後が各大陸の連盟についてですね」



大のサッカー好き、知識量もかなりのもの
エストロンドン在住でプレミアリーグチェルシーも直ぐ近くですがサポーターではありません
オリヴァーにとってサッカーは億万長者のオーナーやお金持ちのスター選手以上の存在です



guy oliver
「世界各国の人達がプレミアリーグチャンピオンズリーグを見ています。でもそういう人達だって自分の国のサッカーが一番好きだと思うんです。だから僕の年鑑では、より多くの人達により幅広い分野まで情報を伝えたくてね」



過去にはこの番組のスタッフとしても世界のサッカーに触れていたオリヴァー
番組の為に世界を飛び回る事7年、思い出に残っている取材について聞きました
まずは97年イランへ向かった時



guy oliver
「当時はまだ入国が制限されている状態でしたから、取材でイランに行く人は殆ど居ませんでした。でもサッカー連盟の会長がビザは要らないからと入国を許してくれてねぇ。正当な手続きをしていなかったので帰国させられても仕方無いと思っていました。でも最終的にはサッカーの取材だと理解してもらえて、連盟の会長も来てくれて入国を認めてもらえたんです。サッカーのおかげで違う人種や別の国の人達共分かり合えるなんて、大きな力を持った文化ですよねぇ」



その結果イランの人々がサッカーに対してどれ程情熱を持っているかを紹介出来ました
当時ピッチの上では20年近く目立った成績を収められず、ピッチの外では政治的論争が続いていたイラン
そんな中98年のフランスワールドカップ出場が目前になっていました
予選は異様な盛り上がり、イランの選手も怖気づいていた程です




また99年のルワンダでの取材も印象深いものでした
5年前に起きたフツ族の過激派によるツチ族の大量虐殺によって大きな傷を負っていたルワンダ
虐殺記念館は恐ろしい場所ですが、虐殺の事実を風化させない為には必要なものです



mugisha faustin
「この記念館はルワンダでどんな事が起きたのかを世界の人達に訴える為に作られました。その事実が忘れられてしまったら、またどこか別の国で同じ様な事が起きてしまうかもしれません。それを防ぐためにも記念館を続けていきたいと思っています」



取材中ルワンダで開かれたのがアフリカの東部中部地域の国別対抗戦
セカファ・カップ(CECAFA Cup)でした



guy oliver
フツ族ツチ族が一つのチームで戦っていたルワンダ代表に対してスタジアム中から声援が送られていたのには勇気付けられました。サッカーには人々を一つにする力があると象徴するシーンでしたね。永遠では無くてもあの時は対立を忘れられたんですからね」




アフリカの取材には慣れていたオリヴァーですが、ナイフ強盗に会うというピンチもありました
それでもそれ以上にサッカーを取材出来る喜びの方が大きかったと振り返ります



guy oliver
「サッカーの取材をしていて良かったと思うのは、素晴らしい選手に会えることですね。96年にはアフリカネーションズカップへ行ってジョージウェア(George Manneh Oppong Ousman Weah)に会えたのは本当に嬉しかったですよ。リベリア代表の仲間と一緒に、ズールー・ビレッジ(Zulu Villages)でダンスをしている所を撮影する事が出来てあれは最高でした」




当面は世界を飛び回る暮らしはお預け
インターネットの普及や世界中からの連絡待ちもあり、自宅で仕事をしています
世界のサッカーを知ればその国や人々の事も学べるというのがガイ・オリヴァーの持論
つまりサッカー好きは旅上手というわけです



guy oliver
「この番組での最後の取材はエジプトでした。カメラ等の機材を持ち込める許可証を持っていなくて、次のフライトで送り返されそうになったんです。それでエジプトで人気のザマレク(Zamalek Sporting Club)というクラブの話を始めたら、知らない内に税関を通してもらえてね。その国の文化を少しでも知っていれば、世界に人と仲良くなれるんです」




Guy Oliver


ハーパスタム出版 (Harpastum Publishing Ltd.)がおとどけする

「 The Almanack of World Football 」
(仮題「世界サッカー年鑑」)

ハーパスタム出版は、FIFAの公式年鑑である「The Almanack of World Football : 世界サッカー年鑑(仮邦題)」の世界においての製作許可を取得し、その第一回出版を2005年秋に予定しています。主な内容には、過去数年におけるFIFA登録全205ヶ国チームのFIFA主催、およびヨーロッパ諸国における各サッカー連盟主催による試合解説、各分野での第一人者によるサッカー時事などの関連記事、及び比類の無い幅広さの様々な関連記録の項などが含まれます。サッカー解説および記事、そして広範囲に渡る記録項目との両方を兼ね備えた本書は、専門家だけでなく、何百万人もの世界中のアマチュア愛好者からの歓迎が予想されます。「The Almanack of World Football : 世界サッカー年鑑」の内容の概要は、こちらをクリックしてください。click here.

「The Almanack of World Football : 世界サッカー年鑑」は、その編集を世界サッカーの権 威であるガイ・オリヴァー氏が手掛けました。氏は「ギネスブック・オブ・ワールドサッカー」の著者であ り、また、TWI社製作の「Futbao Mundial :フットボールモンディアル」(1994?2000放映)、及びフリーマントル社製作の有名なテレビシリーズで、日本でも2002年にNHK BSで放映されて話題を呼んだ「これが世界のサッカーだ!」など、世界ネットで放映されたテレビ番組の制作者としても有名です。2004年にはパリで行われたFIFA百周年公式式典を彩った、1930年開催の第一回FIFAワールドカップの記録映像の再編集を手掛けました。

「The Almanack of World Football : 世界サッカー年鑑」は現在は英語のみでの出版ですが、その内容は世界中の読者に受け入れられるように考慮されており、体裁も容易な翻訳を念頭に置いてデザインされています。各国での出版に興味をお持ちの出版社はここをクリックしてください。7)一般の方からのご質問はここをクリックしてください。click here.

http://www.harpastumpublishing.com/japanese_index.html


CECAFA Cup
http://en.wikipedia.org/wiki/CECAFA_Cup



Zulu Villages
http://www.eshowe.com/article/articlestatic/54/1/13/



ジョージ・ウェア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2



アル・ザマレク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%9E%E3%83%AC%E3%82%AF




FUTBOL MUNDIAL #699●特集4:アラブ・チャンピオンズリーグ
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20070604


FUTBOL MUNDIAL #618●特集3:アル・アリ
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20051123



FUTBOL MUNDIAL #612●特集3:ヴァヒド・ハシェミアン
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20051010


FUTBOL MUNDIAL #605●特集2:イランのゴールプロジェクト
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050820


FUTBOL MUNDIAL #599●特集1:イラン代表
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050708


FUTBOL MUNDIAL #598●特集3:アサディ・スタジアム
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050701


FUTBOL MUNDIAL #583●特集2:アリ・カミリ
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050406


FUTBOL MUNDIAL #576●特集3:アリ・ダエイ
http://d.hatena.ne.jp/condeuma/20050215







Jスポーツ
http://www.jsports.co.jp/program/info/20738.html

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