FUTBOL MUNDIAL #764●特集3：プエルトリコサッカー

プエルトリコ（Puerto Rico）へようこそ
カリブ海に浮かぶ美しい島には毎年多くの観光客が訪れます
人口は約４００万人とこの地域では４番目の多さ
しかし彼らより人口が少ないジャマイカやトリニダード・トバゴがワールドカップに出ているのに対し、プエルトリコは届かないまま
理由の一つは歴史的にもサッカーが盛んでない事

野球が人気ですが、所が最近それも変わってきています
観客の減少に伴い昨シーズン、プロ野球が中止に
来シーズンから再開となりますが、その時には新たなライバルが待ち構えています

miguel roca
「サッカーは若者に対して、今野球が与えているよりも大きなチャンスを与えられると思います。例えば１２歳でプロスポーツ選手を目指すとして、野球を選んだら AAに上がってもそこで行き詰ってしまう。でもサッカーなら国内のトップリーグでプレー出来れば、そこからさらにレベルの高いヨーロッパやアメリカ、他の国でのチャンスがあります」

ミゲル・ロカはプエルトリコ・サッカーリーグの会長
島にプロサッカーリーグを作ろうとしています
切っ掛けはアメリカの２部リーグＵＳＬに参戦しているプエルトリコ・アイランダーズの成功
来るCONCACAFチャンピオンズリーグにも出場します
そこでプエルトリコサッカーのさらなるレベルアップを目指し、新しいリーグを誕生させました

miguel roca
「私達が作ろうとしているのはヨーロッパや南米のリーグに習ったプロサッカーリーグです。草の根レベルのチームが成長出来て、最終的にはプロチームへと進化していける様にしたいと思っています。ディビジョン間での昇格や降格も設けたいですね。そうすれば３部からスタートしたチームでも、力さえあれば２部を経て１部まで上がっていけますから」

下部リーグは来年からのスタートですが、８チームによる初のトーナメントは既に始まっています
参加チームの多くが海外のプロクラブと提携

ガイナボ・フルミネンセ（Guaynabo Fluminense Futbol Club）はブラジルの名門フルミネンセの姉妹クラブ
またアルゼンチンのリバー・プレートや２度もコンカカフ王者になったメキシコのクラブ、パチューカも
ヨーロッパ勢も負けてはいません
スペインセビージャの姉妹クラブの本拠地はバヤモン（Bayamón）

jose maria del nido
「この所の成功によって世界でセビージャの知名度は上がっています。ＵＥＦＡカップを連覇してＵＥＦＡスーパーカップでも１度勝ちました。おかげで国際的な評価もこれまでに無い位高まっています。今回プエルトリコサッカーが第一歩を踏み出し、大きな冒険を始めるにあたって、それをサポート出来るチャンスに恵まれました。クラブ創立から１００年以上に渡って私達が培ってきた知識や伝統、そして経験をこの地で共有出来ればと思っています」

セビージャ・プエルトリコのホームはファン・ラモン・ルブリエル（Juan Ramón Loubriel Stadium）
野球場として作られましたが今はプエルトリコサッカーの聖地
カグアス（Caguas Huracán）との開幕戦には多くの観客が集まりました
アイランダーズのリザーブチームとしても機能している為、アンドレス・カブレロを筆頭にプエルトリコ屈指の若手もプレー
プエルトリコサッカーは新時代を迎えようとしています