FUTBOL MUNDIAL 564

ワールドサッカーダイジェスト

●特集1:オンセ・カルダス

昨年のコパ・リベルタドーレスで優勝し、南米サッカー界の歴史に大きな衝撃を与えたコロンビアのオンセ・カルダスを取材。


7月にボカを決勝で破り南米制覇
コロンビアのクラブが優勝するのは今回が2度目
PK戦にもつれこんだ決勝でヒーローとなったのはGKのファンカルロスヘナーオ






juan carios henao(オンセカルダスGK)
http://f.hatena.ne.jp/condeuma/20041124092954
「未だに夢のようです。凄いことをやりとげた訳ですから、最初は信じられませんでしたよ。
小さな町の小さなクラブとしてしか見られてなかったオンセカルダスが、このような偉業を達成出来たなんて信じられません」



0−0で終わった第一戦

第2戦はビアファーラのゴールで先制するがボカに追いつかれる






john viafara
「決勝であのような見事なゴールを決める事を夢見ていました。シュートを打った瞬間決まると確信しましたね。何故なら全ての力を込めてあのシュートを放ったからです。ゴールが決まった時スタジアム中が割れんばかりの歓声に包まれました。一生忘れられない最高の瞬間です。」



オンセカルダスはカルダス地方のクラブ
ホームゲームは首都のManizalesで行われる


コーヒーの産地として知られるカルダス
コロンビアから輸出されるコーヒーの2割はカルダス産
アンデス山中に位置するマニサーレスは40万人が暮らす大学生の町






jairo quintero trujillo(オンセカルダス会長)
http://f.hatena.ne.jp/condeuma/20041124092338
「サッカーのお陰で、何だってやれば出来ると言う事が証明されました。他の方法では中々伝えられない事ですが強いメッセージとなって人々に届いてくれましたね。
そしてそれは、マニサーレスの町だけでなく世界中に届いています。サッカーには人や場所を一つに繋ぐ不思議な力があるのです。」





昨年6月コロンビア前期リーグで優勝し1950年以来のコロンビアチャンピオンとなったオンセカルダス

コパリベルタドーレスではこれまでグループリーグから先へは行った事がなかった
モントーヤ監督は今回はこれまでとは違う作戦の必要性を感じた








luis fernando montoya(オンセカルダス監督)
「このクラブには数百万ドルの高額プレーヤーはいません。おまけにこれまで2度出場したコパリベルタドーレスでのアウェイでの成績は散々です。ドローすら無い状態ですからね。ですからまずは精神的強さを培う事が先決だと思いました。やれば出来ると言う信念を植えつける事です。その最善の方策がアウェイでは守備を強化しホームで点を取ると言う作戦でした。そしてそれが成功したのです」





今回コパリベルタドーレスに参戦した36クラブの中でも特に予算の少なかったオンセカルダス


モントーヤ監督は限られた資金を上手く使って、ヴェネズエラ、メキシコ、アルゼンチンから無名の優秀な選手を獲得



決勝トーナメントに入ってからのH&Aの第一戦は全てアウェイで戦う事になったオンセカルダス
モントーヤ監督の守備を固める作戦が当たった



luis fernando montoya(オンセカルダス監督)
「最初は弱小クラブの勝利。ある意味ビッグクラブを懲らしめたような気分になっていました。
豊富な資金や優秀な選手を抱えていても必ず成功出来る訳ではありません。我々の成功はお金では無くハートがもたらした成功です。」


サントスとの準々決勝で2点を挙げたストライカーの、アルムルコバレンティエラ?はUAEのアルアフバ?に移籍したが残りの選手はトヨタカップに備える




john viafara
「これはカルダスがさらに有名になる為のチャンスであり、私達の夢でもあります。多くのコロンビア人にとっては最後のチャンスといえるでしょう。
これほどまで名誉あるタイトルをコロンビアはまだ一度も手にした事がありません。歴史に残る素晴らしい快挙となるはずです。私達の生活を変える事になりますからね」





しかし国内リーグの成績は色んな理由がありパッとしない。



レイオフに進出出来るのは上位8チーム
4クラブづつ2つのグループに別れそれぞれのグループの勝者がH&Aで決勝を戦う



プレーオフ進出は中々厳しいオンセカルダス
しかしここ3試合では6ゴールのハーディアルカサール?がバレンティエラの抜けた穴を埋める



プレーオフまで3試合を残し4位




luis fernando montoya(オンセカルダス監督)
「ベスト8には入れると思います。それが今の私達の目標です。それを達成した後に来年のコパリベルタドーレス出場権の事を考えたいと思います。選手の頭の中はトヨタカップの事で一杯になっていますから、集中させるのは中々難しいですよ。」









●特集2:FCブリュッセル

アンデルレヒトと並ぶブリュッセルの人気クラブ、今シーズン1部に昇格したFCブリュッセルをレポート。






●特集3:FIFA100年の歴史

74年W杯西ドイツ大会1次リーグでの東西ドイツ対決で唯一ゴールを決めた、ユルゲン・シュパルワッサーを振り返る。

jurgen sparwasser
「私にとって一生忘れられない思い出です。
優勝した西ドイツを唯一破ったのが私達だったのですからね。今でも鮮明に覚えていますよ。
右サイドからのパスを貰った時左にスペースがあるのが見えたのです
ボールを持って相手選手2〜3名をかわし ゴールキーパーと一対一になりました
キーパーも必死でボールに飛びつきましたがとめられませんでしたね。」






●特集4:グアテマラ代表

ここ11試合負けなしと好調なグアテマラ代表の強さとグアテマラのサッカー事情を探る。

ramon maradiaga (グアテマラ代表監督)
「これまで色々と手を加えてやってきましたが、急激には行っていません
それがファンにも伝わり今では全員が一丸となって

私の基本的な哲学はパスを上手く繋ぐ事爆発的なスピードで攻撃する事、そしてボールを奪われた時は
守る時も全員で
carlos ruiz (メジャーリーグサッカー、ロサンゼルスギャラクシー所属)
グアテマラでサッカーをプレーするのは国内サッカーのレベルも決して高くありません


ramon maradiaga (グアテマラ代表監督)
グアテマラ国民はサッカーを心の拠り所としています。それはここまでの試合を通して彼らが見せてきた情熱を見れば明らかでしょう。前回の結果には納得のいかない人も多いと思います
でも皆信じてくれています。その気持ちに応える為にも必ず最終予選に行きます。」

ホンジュラスはマラディアガ監督の故郷

グアテマラが最終予選に出場したのは88年に行われたイタリアワールドカップが最後
史上4度目となる最終予選出場

carlos ruiz (メジャーリーグサッカー、ロサンゼルスギャラクシー所属)
グアテマラの人達は皆、今の代表チームに大きな期待を寄せています。私達にとって2006年ドイツワールドカップでプレイするのが夢なのです」







●特集5:ホセ・アントニオ・レジェス

アーセナルの期待の新星、スペイン・セビージャ出身のレジェスをクローズアップ。

arsene wenger
「素晴らしい動きが出来る選手ですね。アーセナルでプレイするには豊富な運動量が要求されますが彼にはそれがあります。敵を挑発するのも上手ですね。接触プレイも恐れません。
スピードもあるし高度なテクニックを備えています。サッカー選手として必要な要素を全て持っている万能選手です。サイドでも中央でもプレー出来る彼のような存在は貴重です。」




9歳の時セビージャ西側のアレナル?の道端でサッカーをしていたレジェス
セビージャユースアカデミーのU11チームに入団
トップチームのレギュラー入りを果たすまでは元スペイン代表のマノロヒメーネスの指導を受ける




manolo jimenez 元スペイン代表
「言われた事をしっかり聞く少年でした。教えられた事を一つ残らず吸収しようとします。生まれながらの才能ですね。だからといって天狗になったりせず常に謙虚な姿勢を崩しませんでしたね。」




16歳の時にセビージャデビューを果たしたレジェス
トップチームでの最初の2年間は試合出場数もほんの数える程度

レギュラーの座を獲得したのは2001−2002年シーズン、18歳の時

セビージャでは84試合に出場し21ゴール





jose antonio reyes
「セビージャ人として私はいつでもセビージャのトップチームでプレイしたいという夢を持って生きてきました。有難いことに私はその夢を実現させることができました。セビージャが無ければ今の私はありません。私をここまで育ててくれたセビージャには心から感謝しています」




アーセナルがクラブ史上最高額の1550万ユーロでレジェスを獲得
ハイバリーでのデビューは今年1月のマンチェスターシティ戦




jose antonio reyes
「一番大変だった事はここの気温に慣れる事でした。時には40度から50度に達する事もあるスペイン南部で暮らしていた訳ですからね。それが突然5度とか10度しか無いロンドンでの生活しなければならなくなったのです、大変でしたよ。でも私の体も徐々に慣れていって今ではもう大丈夫です。」

ティエリアンリやパトリックビエラの様な素晴らしい選手が同じチームにいて、いいプレーが出来ない訳がありません。まだ21歳の私にとって最高の経験です。この経験は将来必ず私のプレーに反映されるはずです。」






arsene wenger
「選手は皆、それぞれ成長して経験もつんでいます。アンリやビエラ、キャンベル、コールやラウエン等の選手もベテラン選手の域に達しています。今回そのベテラン陣の中に優秀な若手選手のパワーを加えました。現段階ではベテラン選手と若手選手がとても上手く融合していますよ。」



昨シーズンスペイン人選手として始めてプレミアリーグタイトルを獲得したレジェス